(うちのボスベイビー・・)
先日の台風21号と北海道の地震でたくさんの被害が出て、お亡くなりになられた方もいらっしゃいます。心からお見舞い申し上げます。
今回のテーマは「気管支喘息」(以後、「喘息」)です。
「喘息」はアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎・結膜炎と同じようにアレルギー疾患です。原因となるアレルゲンに暴露されると、習慣的に症状の緩解増悪を繰り返すのが特徴です。
代表的なアレルゲンは下記のとおりです。
〇季節性(花粉)
春・・スギ、ヒノキなど
夏から秋にかけて・・イネ系(コムギを含む)、ブタクサ、ヨモギなど
〇通年性
ダニ、ハウスダスト、イヌやネコの皮屑(フケ)など
その他、特定の食物アレルギーにより喘息症状が出ることがあります。イヌやネコの皮屑(フケ)もアレルギーの原因となるため、それらに対するアレルギーがある場合は、イヌやネコは家の中では飼わないことをお勧めしています。すでに屋内で飼われている場合は難しいですが・・。イヌやネコを屋内で飼うと、ダニやハウスダストの増加も避けられません。お部屋の掃除はこまめに行いましょう。
喘息のある方、もしくは喘息の疑いのある方、
「ちょっと咳が出ることがあるけど、生活には困らないし、そのうち良くなるかな。」
「治療でだいぶ良くなってきたから、まだ少し咳が出たりぜーぜーすることもあるけど、もう大丈夫。」
などのように考えた経験はありませんか?
喘息発作は山火事のようなもの。早めに治療すると軽症で済みますが、種火がついていても(少し症状があっても)あまりしんどくないからまあいいかと放置しておくと、いつの間にか一気に山火事になる(発作がひどくなる)ことがあります。未治療の状態もしくは治療が不十分な状態が長く続くと、それだけ本来の治療期間も長く必要となります。日常的に種火を完全に消しておく、つまり軽症でも放置せずに十分に治療しておくことが大切です。
現在、治療や啓発も進み徐々に減少傾向ですが、それでも年間1500人近くが喘息死に至っています。
当クリニックでは、喘息の診断と治療を行っており、患者さん自身に喘息のことをよく理解していただくことが重要と考えています。喘息のある方、喘息の疑いがある方は一度、ご相談いただければ幸いです。